元旦礼拝 2014年 『不安な時代こそ主の救いを』第一テサロニケ4章13ー18節 

『不安な時代こそ主の救いを』
  2014年1月1日 元旦礼拝
    テサロニケ第一4章13−18節
 昨年の12月6日に特定秘密保護法案が成立されました。有識者の中にはこの法案を非常に危惧している人も少なくありません。『日本はスパイ天国だから秘密保護法が必要と言う。一市民には関係ないという政府の言い分を信じている国民が多い。戦前の治安維持法共産主義運動の規制が目的だったのに、無関係の人間が捕まって拷問を受けた。「戦前みたいにはならない」。みんなタカをくくっていないか』小林よしのり(社会派漫画家)
 国民世論の反対の声が高まらないといけないですと言う評論家もいます。昨年、有名な俳優やジャーナリストや評論家が秘密法案の反対を訴えているニュースを見ました。なぜ今という疑問もありますが、どちらにしても、国民にとって不利益をもたらすこものとならないようにと願うばかりであります。
 さらに気になったニュースは、中国の防空識別圏であります。先ほどの法案といい、この防空識別圏も難しい話題です。
 さて今年の日本経済はさらに良くなって行くのでしょうか。アメリカの経済も持ち直し、ヨーロッパの経済が回復しつつあります。なるほど不況よりも好景気の方がいいと思いますが、実はその裏では刻々と不穏で憂慮すべき世界情勢となって来ているのではないかと思われます。
 ただ、中国が防空識別圏を主張した直後に、B59爆撃機を飛行させましたが、中国の反応はなく、さらに自衛隊と合同軍事訓練をグアムの近くで行なわれたのです。もちろん中国に対しての牽制であったと思われます。
 これらの2つのニュースの共通点とは、その2つの出来事の延長線上には戦争という危惧があるのです。日本は戦後70年近くいかなる戦争にも巻き込まれることなく、平和が維持されて来たのです。これからも平和が続いて行くようにと祈る必要があるでしょう。
 もはや今日のクリスチャンは世界的な視野に立って祈る時代が来ているのです。
 主の弟子ペテロは、『万物の終わりが近づきました.ですから、祈りのために、心を整え身を慎みなさい。』(第一ペテロ4章7節)と勧めているのです。
 それからすでに2000年の歳月が流れており、世の終わりが近いのではないかと思うのは考え過ぎでしょうか。
 そしてイエス・キリストのご再臨が近づいていると待ち望むのは時期早々でしょうか。
 もちろんクリスチャンの中には、そんなに早く世の終わりは来るはずがないと考えている人もおられると思います。
 しかしそれはその人の主観であって、聖書的な根拠はないのではないかと思われます。
 つまり主イエス様の再臨にせよ、いつ世の終わりが来るのかというのは聖書の預言を正しく解き明かす必要があるのです。
 もちろんそれは慎重に取り扱わなければなりません。もし終末時代についての聖書解釈が間違ったものであるなら、いたずらに人々の不安を煽るだけで、そのような苦い経験をした教会やクリスチャンたちは少なくないのです。
 しかし聖書において世の終わりと、主の再臨については多くの所で語られているのです。それがいつ来るのかという日時については言及されていないのですが、主イエス様は、世の様々な出来事から世界の終わりが近いことを知りなさいと教えられたのです。
 まずおよそ1900年間も世界に離散していたイスラエル国家が再建されたという出来事は、世の終わりが近いという判断材料だと言われているのです。
 そして最も終末が近いのではないかと思われる出来事とは、イスラエルの神殿再建の動向であります。イスラエル人のエルサレムに神殿を建てたいという機運はだんだんと高まりつつあると言われています。
 すでに再建のための準備は着々と整えられつつあり、再建後の宗教儀式に必要な物品も準備されているとの情報もるのです。
 しかしそのためには大きな問題をクリヤーしなければなりません。それはその再建場所なのです。
 イスラエル人は、エルサレムにあるイスラムのモスク(岩のドーム)に建てることを願っています。なぜなら、そこは彼らの父であるアブラハムが息子イサクをささげたモリヤの地だからです。
 ところがイスラムの第三のメッカである金のドームを簡単に明け渡すことは非常に難しいと思われます。無理矢理に、あるいは強硬にイスラエルがその地を奪って、神殿を建てようとするなら、第三次世界大戦の勃発が危惧されるのです。
 イスラエルはそれを避けるために、モスクの地の隣接地に神殿を建てるという和解案も考えていると言われています。
 イスラエル国家が第3神殿再建という国家プロジェクトを持っているというのは確かであります。そして神殿再建が世の終わりのキーワードとなるのです。
 さらに今後も中近東を中心に世界の目は注がれて行くはずです。そして世界が最も願う事とは、中東和平ではないかと思われます。つまりイスラエルイスラム国家とが平和交渉を結ぶということが、世界の平和が維持され、恒久的な平和を享受できると考えているからではないでしょうか。
 中東和平のための立役者が必要とする機運が生まれてくると思われます。
 私の聖書の解釈が正しければ、それはアンチ・キリストという人物の登場となるはずです。
 彼は世界経済を統一し、世界政治を統一し、そして世界宗教を統一すると言われています。しかもアンチ・キリストは地中海沿岸を中心とする強力国家から出現するであろうと思われます。
 そして彼の活動期間は限定的です。それは特に3年半の大患難時代です。その年の終了時に第三次世界大戦が勃発している最中に、私たちの待ち望む主イエス・キリストが世をさばくために地上に再臨されるのです。その再臨の場所まで聖書は語っているのです。
参照:使徒の働き1章11、12節
 オリーブ山から下を見ますと、イスラエル人のお墓がたくさん並んでいるのです。そしていまなおメシアが来られることをお待ち望んでいるということです。
 しかし彼らが言っているメシアはすでに来られたのです。それから2000年の歳月が過ぎたのです。
 もちろん聖書は世の終わりがいつであるかは明記していません。ただし前兆(前触れ)を見てそれが近いことを知るようにと主は言われたのです。
 今後も世界的な異常気象と大地震は頻繁に起こると思われます。特に日本は地震大国です。いつ来てもおかしくない南海地震東南海地震、首都直下型地震です。
 正月早々から危機感を煽ってしまって恐縮です。しかし聖書には世の終わりから救われるためにどうすればいいのかを教えているのです。
 それはイエス・キリストを信じて国籍を天国に移すことです。終わりの時代はどの国籍であっても安心できないのです。
 すべての民は地上の大患難を逃れることはできないからです。『彼らの最後は滅びです。彼らの神は彼らの欲望であり、彼らの栄光は彼ら自身の恥なのです。彼らの思いは地上のことだけです。けれども、私たちの国籍は天にあります。そこから主イエス・キリストが救い主としておいでになるのを、私たちは待ち望んでいます。』 (ピリピ3章20節)
  すでにイエス様を信じている私たちへのメッセージです。『あらゆる恵みに満ちた神、すなわち、あなたがたのキリストにあってその永遠の栄光の中に招き入れてくださった神ご自身が、あなたがたをしばらくの苦しみのあとで完全にし、堅く立たせ、強くし、不動の者としてくださいます。』 (第一ペテロ5章10節)